山羊の沈黙

たくさん読んでたくさん書く生活を模索しています。

振り向く人

駅のホームで、目の見えない人が「エスカレーターはどっちですか」と声をあげていた。その声にふりむいたのは、私と、あとひとりだけだった。何十人という人が周りにいたにもかかわらず。
助けてほしいときは声をあげなければ気づいてもらえない。声をあげてさえ、多くの助けは得られないのだから。

私の声に振り向く人はいるだろうか。