山羊の沈黙

たくさん読んでたくさん書く生活を模索しています。

いつかティファニーで朝食を

台風の一日。午前中の時点で台風はわかりきっていたので、社員はみなそれぞれ自宅作業になった。

昼にHuluで、ドラマの「いつかティファニーで朝食を」を見る。原作の漫画は、会社員時代に上司が貸してくれたことがあった。「朝食」というテーマは好きである。私も、できれば毎日豪勢な朝飯を食べたい。

で、ドラマの内容だが、いまいちなだった。つまらない映画やドラマをけなすために日記を書いているわけではないのに……。

まず、主演四人の会話が退屈極まりない。精彩を欠きすぎ。この4人、どう見ても全然仲良くないと思う。

これは明らかに「セックス・アンド・ザ・シティ」の真似ドラマなんだから、だったら一番真似するべきはあの爽やかさである。あれは、絶対的な友情がベースになっているからこそ品性の保てるドラマなのだ。女の友情というのは、世間一般で思われているほど薄っぺらいものではない。

キャラそれぞれの設定が地味で、かつわりとしょうもない性格なのは別にいい。SATCのキャシーだって駄目女だし、ビッグなんてクズでしかない。でもそれは、「完璧な人間などいない」という現実の一部なのだ。そして、それぞれに違うデコボコを持った人間が真剣に語り合うなら、そこには「生きた人間同士が話している」ことの、根源的な歓びみたいなものが立ち上がる。どんな人間同士の間にも、それはあると私は思う。リアルの会話は、色んな外部要素に支配されているから大概空疎でふわふわしているものだけど、フィクション内の会話にそれは適用されない。そもそも脚本は、生きた会話でしかつながっていかないはずなのだ。

このドラマ、食べ物の撮り方があまりうまくないような……カメラの問題? エフェクトというかフィルターというのか、あれがよくないのかな。いくら人間たちがおいしいと褒めそやしていても、ちっとも美味そうに見えないからがっかり千万である。あ、でも料理はしたくなった。パンを焼きたい。

 

で、夜は雨が弱まったので、選挙ドットコムのイベントに行った。蓮舫さんとおときた駿さんのトークイベントを拝聴。前半の蓮舫氏、とにかくバリバリ・ビシビシという感じで、ホストたちもたじたじ。私も一度インタビューをしたことがあるので気持ちはわかる。

蓮舫さんの「民進党は、民主党の頃から批判ばかりしすぎなんです。まず与党を批判し、そのあとに自分たちの主張を通そうとする、というのでは順番が間違っている。まずは自分たちのビジョンを打ち出し、その後で現状の批判をする。そうでないと、今の安倍首相の手腕に太刀打ちはできない」という主張自体はごもっともだと思う。しかし、自分のぶった斬り芸にやや飲まれ気味なのではないか、という印象も受けた。相手のツッコミに対してまずはピシャッと手のひらを出すというスタイルは、見ている側としてある程度の気持ちよさは感じるし、それ以上に本人が気持ちいいんだろうけど、本当に建設的なのかどうか考えるとちょっと微妙。

ただ、蓮舫氏は今代表戦に向けて自分の政策をきっちり作っているところらしく、その内容にはそれなりに注目していこうと思う。

後半のおときた駿さんのトークも、いつものおときた節だった。今後、刺されないかどうかがとっても心配。

イベント終了後、会場で落ち合った知り合い何人かと居酒屋で軽く飲食。紅一点であった。こういう時、男子の会話というのは、構成員が30歳になろうが40歳になろうが基本的に変わらないものだということを痛感する。