はかないもの
不動産会社2社とのやりとり、諸々の買い物、家事、いくつかの版元+著者とのやりとりなどでとにかく細々と忙しい1日だった。
朝からメールボックスに張り付き、昼過ぎに無印良品で買い物をする。途中でゲリラ豪雨にあう。家を出る前に、スマホアプリから「雨雲が来てる」とのタレコミを受けていたので傘は持っていたものの、低気圧で頭痛の嵐。帰宅後もしばらくはボーッとして動けなかった。
朝飯を食べ忘れていたので、近所のカフェでカレーを食べる。雨のせいか、いつも閑散としている店なのに混み合っていた。頭痛と戦いつつ、ブックオフで買った森瑶子の本と、資料本を読みふける。
森瑶子は高校生のときに読んでいたのだが、あの頃の私に森瑶子節の良さがわかったわけもない。『香水物語』などの短編ばかり読んでいた。当時私は高校生のくせに香水にハマッていて、ロングセラー商品の名前はこの小説で覚えたのだった。今読むと、理知的な文章にううむと唸る。今回読んだのは、ココ・シャネルやジャクリーン・ケネディなど、世界を騒がせた美女たちの人生を短編ルポ的に追った『美女たちの神話』。ヴィヴィアン・リーの精神病の話は非常に痛ましかった。世界指折りの美女であっても、平穏と愛が約束されるわけではないのだ。当たり前のことだけど。
私は今の交際相手と平和な関係を築けていると思っているのだが、その平和さがいかに綱渡り的なものであるかをふと考えて、背筋が凍りそうになる時がある。当たり前のように相手に嘘をつかず、手を抜かずに接しているけど、私が変な油断とか慢心を持ち、相手をないがしろにしたらあっという間にこんなほのぼの感は崩れてしまうのだ。真面目に考えるとなかなか強い。でも、瞬間が尊いというのはそういうことなのだろう。
夜は、物件を探しているエリアを歩く。二駅ぶんほど歩いて、辺りの様子を見てみた。雨なので人通りが全然なく、久々に孤独な散歩という感じ。途中、あんこギッフェリを買って歩きながら食べた。『フランス人は服を10着しか持たない』に出てきた「フランス人はものを食べながら歩いたりしない」という一節を思い出した。でもあたたかいあんこギッフェリはめちゃくちゃ美味い。
帰って、大量のレシートを必死で仕分けする。1時間ほどその作業に専念していたらかなり疲れた。
<今日の小池>
朝 なし
夜 あんこギッフェリ ローソンの枝豆ともち麦のおにぎり
メモ パンを我慢しきれていない。