山羊の沈黙

たくさん読んでたくさん書く生活を模索しています。

「人生はなんて素晴らしいんだ」

 シネマヴェーラで、グリフィスの「素晴らしい哉人生」を見る。黒澤明の「素晴らしき日曜日」の元ネタになったことで有名な作品。キャプラの「素晴らしき哉! 人生」(私が今まで30回くらい見て30回とも泣いてる映画)と名前が似すぎていて、今まで同じものかと思っていた。 

 サイレント映画を映画館で観たのは初めて。最初の20分くらいはやっぱり音無しの状態が辛くて眠りそうになった。2,3分寝て、はっと目覚めてからは面白く見た。この時代ってフィルムがコマ落ちになってるから、テンポがよくて見ていて楽だ。

 レバーソーセージの辺りが良かったなあ。みんなの喜び方がすっごくかわいくて。テオドルがすごく兄思い+インガと仲良しなのがなんか嬉しい。

 インガ役のキャロル・デンプスター。すごい三白眼で鷲鼻で(リリアン・ギッシュといい、サイレント映画のヒロインにはこの手の美女が多いね)、私好みの顔ではないけど、ふとした仕草がとても可憐。剛健な感じのニール・ハミルトンとはいい並び。

 夜はラングの「恐怖省」DVDを観る。ラング作品て私の中では「ドクトル・マブゼ」が一番印象深いんだけど、これは普通のパリッとしたサスペンス。ラング作品って、画面の作り方が実に私好み。多分、私の原点が「サウンドオブミュージック」だからだと思う。ロバート・ワイズは元々ホラー(というかゴシックサスペンス系というか)映画出身の人なので、ラングとも確実に同じ血を持っていると思う。

 明日はまた街をうろうろする。