山羊の沈黙

たくさん読んでたくさん書く生活を模索しています。

病院で読破

朝飯抜き。えっちらおっちら病院へ行く。待合室で、「まんがで読破」シリーズの『阿Q正伝』(原作:魯迅)と『破戒』(島崎藤村)と『斜陽』(太宰治)を斜め読みした。こういうのにはちょっと苦手意識があったのだが、読んでみるとけっこう面白い。こんな偉そうなことを言う立場でもないけど、漫画家の育成のためにもいいシリーズだと思う。原作が優れていると、絵師もそれに引っ張られて気合の入った絵を描くんだろうなと感じた。今回読んだ三作の中で一番「漫画向きでない」と思ったのは『斜陽』。太宰の小説は、むしろ少女漫画演出の方がいいかもしれない。モノローグ主体だし。

今日は採血をした。なぜかわからないがかなり痛かった。採血担当のおばちゃんがよく喋る人で、わたしが「いてええええ」と内心唸っている間にも「あら前は●●院の方に通ってたのね? あっちは待たされるのよねえ〜」などと話しかけてくるので脂汗が出た。

診察の後は、家の方まで2駅分ほどぶらぶら歩いたあと、いつものミスドに入って漫画のネームを少し。ネットニュースを見ていたら、自民党ツイッターで展開した「自民党に質問」タグが燃えていた。こういう展開を本当に予想できていなかったんだろうか。民進党の「3分の2」タグにも同じことを思った。ああいうタグは、大喜利の題材にこそなれ、政党のポジティブなPRにはならない。わたしたちくらいの世代にとっては当たり前のことである。

しかしまあ、ある種の人たちにとっては、批判のリプライの多さというのは機能しないどころか、自分の正しさを補強するものでしかないのかもしれない。少し前に、過激な右発言でよく批判されている政治家と話す機会があったのだが、「わたしが呟くと何百人もRTをしてくれる。批判もたくさんあるが、熱狂的な支持者が多いということはわたしが正しいということだ」というようなことをおっしゃっていた。

夜は、夕飯を食べながら金曜ロードショーの「ハリーポッター」最終章を観た。最近ずっとゲームオブスローンズばっかり観ていたので、決戦のシーンがとても平和に見えた(人はごろごろ死んでるんだけど)。ハーマイオニーとロンのキスシーンが全然イケてない。あればかりは原作の方が百倍いい。ロンが当然のように「屋敷しもべ妖精たちを逃さなきゃ」と言う、それに対してハーマイオニーの愛情が爆発する。こっちの方が絶対ユーモアもリアリティもある。

とかケチをつけつつ、やはりハリーポッターシリーズは素晴らしい物語だなと思う。楽しくて夢がある。悲しい展開も多いが、それも含めて児童文学の王道だ。日本にこの本がやってきたのはわたしが小学生の時だった。読んで、「自分が魔法使いだったら」と想像せずにはいられなかったものだ。

 

<今日の小池>

昼 ミスドハニーディップ コーヒー

夜 ごはん 鮭の竜田揚げ アスパラ 納豆

ヨガ 5分

メモ 最近ハニーディップがうまい。