山羊の沈黙

たくさん読んでたくさん書く生活を模索しています。

フィリバスター

目覚めは悪かったが、なんとか9時台に起きて原稿をやる。昼にはハンバーグの煮込みの残りを食べた。とにかく仕事を終わらせないと死ねない。

夜、居酒屋で美味しいものをあれこれ食べる。ひきわり納豆とマグロとなんかその他いろいろなものを混ぜてノリに巻いて食べるやつが最高だった。暑くなってきたら、こういうものを週に三回くらい食べたい。さんまの酒盗上げも、山菜のてんぷらも美味しかった。

人のおすすめで「スミス都へ行く」を今更みる。同じフランク・キャプラの「素晴らしき哉、人生」は何回も見て何回も泣いているのだが今作は見ていなかった。とても面白かったし、アメリカの連邦議会について少々知見を得ることができた。

議会上院には、ひとりの議員が演説を長時間続ける「フィリバスター(もともとの意味は「海賊」とか「略奪者」)という議事妨害の手法がある。上院には議員の発言時間に制限がないので、座らないで立ったまま演説していればいつまでもその発言は認められるんだそうだ。下院はやっぱり時間がないのだろうか。

スミスのように単独で演説し続けて逆転を狙うのではなく、政党の誰かがフィリバスターしている間に、仲間があちこちの交渉・調整を行う、という形が一般的なよう。過去のフィリバスターの例として、スミスと同じようにアメリカ合衆国憲法やら、歌の歌詞やら料理本のレスピやら聖書やらの朗読をした人たちがいた。今では上院規則が変わって、ひとりが立ちっぱなしでわあわあやるようなフィリバスターは必要なくなったらしい。が、最近でも、2013年に21時間の記録があるそうなので、「ねばる」戦法はやっぱり有効なんだろうと思う。

スミスは、「いつものキャプラを頼む」という感じの善人のイケメン。恋人役のクラリッサがキツめのキャリアウーマンなのがちょっと新鮮。子供達のやりとりが非常に可愛かった。

故郷の美しい自然について熱く語るスミスにぽわんとしちゃうクラリッサ。わかるなあ……そういうところで人に好感もっちゃう感覚。