山羊の沈黙

たくさん読んでたくさん書く生活を模索しています。

初体験

 さっき、ルームメイトの男の子Iくん(私の一歳下の大学生・歌舞伎町の雀荘で伝説的強さを誇るセミプロ店員)と女の子Eちゃん(もう一歳下の美少女・原宿アパレル店員)、三人でなんとなくご飯を食べに行ったのですが。

 そこで何故か初煙草体験をすることに……。

 Iくんが「みきさんは煙草が似合うと思う」と言うので「そうなんだよね、酒も煙草も車の運転も全部似合いそうなのに全部駄目なんだよねー」と答えたところ、無言で突き出されるホープ8ミリの吸い口。

 I君は何しろ歌舞伎町の雀荘勤めなので、顔立ちが童顔な割りに妙に貫禄があり、ブランド物のスーツも着こなすし、煙草や酒の扱いがさりげなく巧い。その時の、煙草の差し出し方も非常に自然だった。(あ、もしかして銀座仕事をはじめたらこういうことしなきゃいけないのかしら?)

 そういえば、自分で作った「今までやったことないからやってみたいリスト」の中に「喫煙」はなかったなあ……。 と思いながら、すっと唇にくわえてしまった私。 

 

I「じゃあねえさん、火ィつけるねー」
私「待ってwwwwwやっぱり怖いかもwwwww待ってwwwww」
I「だいじょうぶだいじょうぶ、ちょっと吸って駄目だったら俺残り吸うから」
私「これが噂の煙草間接チューwwwww」
E「みきさん落ち着いてください」
私「つかねえwwwww火がつかねえwwwww」
I「みきさんそれ吸えてない。吸わないと火つかないから」
私「わかんないよwwwww」
(Iくん、無言で私から煙草取り上げ華麗に火をつけ私に戻す)
I「はい」
私「ぺっぺっ、何の味もしないんだけど」
I「それ吸えてない。ちゃんと奥まで吸って」

私「…………」
私「ぐふっ(テーブルに伏す)」

I「あっ、死んだっ」
E「みきさんっ!!」


 こんにちは煙草。
 さようなら煙草。

 私の初煙草はホープ8ミリでした。

 ちなみにその後Eちゃん(同じく喫煙初体験)もそのまま吸い回しをしたけど、私より耐えていた気がする。

 煙草ってほんとうにまずいな。多分これが私の人生最初で最後の喫煙。