考える引き出し

小池みきがなんでも書くところ・タンゴ練習記録多め

討ち死に覚悟

暑い。昨日踊りまくったせいで背中が軽い筋肉痛。

昼、知人A氏への取材のため新宿へ。喫茶店に入ったとたん、聴き慣れた重たい音が耳の中に転がり込んできた。ディ・サルリの「Bahia blanca」である。時々打ち合わせなどで使ってきた喫茶店だったが、タンゴが流れていた(いつものことではないのかもしれないにせよ)とは気づかなかった。タンゴって、意外といろんなところで耳にする。

A氏とは複数人で会うことがほとんどだったため、二人きりでじっくり話すのはほぼ初めて。楽しかった。根底の暗めな価値観が近いので、話していて余計なストレスがないのも(向こうにとってどうかはわからないが)心地よい。暗めな価値観とは、生きるというのは基本的に苦しいもので救いなどない、生きること自体に価値などない、などである。文字にすると異様に暗い。でも私は本当にそう思うし、その上で前向きに、のほほんと生きられている、ということの方を大切にしている。たぶんA氏もそうだと思う。

最後に、取材と関係なくこんな話をされた。

A「メディアがある種の美しい最適解のために切り捨てる部分、そういうものをすくい上げてみんなに差し出すのが、結局小池さんの役割なんじゃないかな。小池さんの興味対象って一見バラバラだし、いろいろやっている人に見えるけど、通底しているものってそこになるんだと思う。それをやっていくしかないよ。大変な道のりだけど」

それはまあ、討ち死に覚悟でやらなきゃいけないことですねえ、と返したら、「それをすることに、そこまでの覚悟が必要な時点でこの社会はおかしいよね」とも言われた。まあでも討ち死にったって本当には死なないからな。物書きってそもそもそういうことのためにある商売だという気もするし。ライターというのはまっとうな商売ではない、テキヤ稼業なのだと両親から教え込まれてきた人間としては、そう思う。

A氏と別れたあとはダッシュで次の仕事の現場へ。まったくもって暑い。19時過ぎに帰ってそうめんを食べた。

「世界まる見え」で、FtM同士のゲイカップルの出産(片方が女性としての身体機能を残していたため妊娠・出産が可能だったのだ)について取り上げられていたので見る。彼らのことが新聞に載ったとたん、非難が殺到して大変だったのだそうだ。どの先進国でも、まだまだ「変わった家族の形」に対する差別は大きい。ただ、バラエティ番組でこういうテーマが取り上げられることにはひとつの明るいものを感じた。

23時頃まで更にお仕事。明日は6時起きなのでさっさと寝る。

 

なんとなくディ・サルリ。tormentaも好き。

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