考える引き出し

小池みきがなんでも書くところ・タンゴ練習記録多め

存在証明と浪費と批評

07/20

赤坂で、賢くかわいい編集者氏と肉多めのランチ。会社で、新しく重要なポジションに就くということで忙しそうだった。そして私は「いまって結局どういう記事がウケるんですかね……」というぼやき質問に「ネガティブな記事」と即答してしまった。悲しい(※私がそういう記事を書いているわけではないです)。

彼女の「圧倒的なトップの存在しないホモソーシャルコミュニティにおいては、男たちは順番に褒め合うしかなくなるんですよ」という話に深くうなずく。そういう光景はいたるところで見るからである。

この場合よくないのは、褒めること自体ではもちろんなく、「自分にもチヤホヤの順番がくることをわかっていて、その布石としての(自分が受けるチヤホヤをより気持ちよくするための)チヤホヤを人に対して発すること」であろう。「次は俺」という空気がかもしだされているところが気持ち悪いのだ。

「そういうものを小池さんに批判してもらえたら面白いかもと思ったんですけど、でもそれをすると小池さんがそういう界隈から『存在していないこと』にされてしまうからよくないですね……」

という彼女の言葉が的確で笑った。たしかに、権力を持ったある種の人たちは、「自分たちが言及しなければ、”それ”は存在していなかったことになる」ということをよく知っている。まあ、私なんて今もとくに存在を証明されている物書きではないけれど、「存在を認められる」機会を今後さらに失っていく、ということはあり得るかもしれない。でもそれはそれで面白そう笑。

ランチ後、あまりに暑かったのでスタバで休憩。ついついビスケットを食べてしまったため、小麦粉とカフェインで頭が酔っ払い、夜までの仕事の効率が落ちてしまったのであった。

夜、ミニトマトが早々に腐っているのを見てとても悲しくなる。

昼 ローストビーフとサラダとスープ
夕 スタバのアイスティーとビスケット
夜 ミニトマトブロッコリー・ゆで卵のサラダ 納豆

 

07/21

15時までA社の仕事。それから銀座へ移動。サンマルクカフェであれやこれやメモ作業をしてから、音楽プロデューサーT氏と某ホテルカフェで某女優さんの取材。美しい方だった。

T氏が、タンゴの踊れる彼女に「この人(私)もいまタンゴに狂ってて、夜な夜なミロンガに行ってるんだよ!」などと言うので焦った。夜な夜なミロンガなんて行っていない。まあレッスンはしょっちゅう行ってるけど……。T氏によれば私は「ホストに入れ上げてる女みたい」なんだそうだ。たしかに、今の私はタンゴに何円使ってもかまわんという気持ち。

計算してみたら、この3ヶ月でゆうに10万円はタンゴにぶっこんでいた。以前の私なら、10万円も娯楽(特に仕事に変換できないもの)に使ったらその翌月・翌々月は修道女のように慎ましく過ごしていたであろう。でも今はぜんぜん平気である。むしろ「まだまだいけるな」と思った。あと50万円くらいまでは考えなしに使うつもりである。

夜は編集者Sと1時間半ほど遠隔打ち合わせ、それからテープ起こし一本。

T氏の言っていたことを思い出している。

「批評と単なる好き嫌いってもちろん切り離せないものだと思うけど、それでも何か、書かれた人がドキッとするような批評ってあると思うんだよね。提灯記事ばっかりじゃあねえ」

作品・人物批評に限らず提灯記事だらけなのは、たぶん書き手も読み手もどこかでわかっているはずなのだ。

それでも、ドキッとするものを読みたいという欲求は、人の間から死に絶えてはいないはずだ。そういうものを書きたい。考え抜き、書き抜かなければ。

朝・昼 ご飯 鳥ささみとネギとピーマンの炒め物 卵
夜 ご飯 ちりめんじゃこ 納豆 ミニトマトブロッコリー